将来の為、趣味の為にもう少しお金を稼ぎたい。空いた時間を有効に使いたい。転職のためにもスキルアップしたい。仕事をはじめ何年か経つと誰もが一度は考え始める「副業」。
最近は大手企業でも次々と副業を解禁し、副業するサラリーマンもどんどんと増えてきました。ただ、副業をするときに気になるのは「実際稼げるかどうか」ですよね。
さらに、稼げたとしても次に出てくるのは税金の問題。ある一定のラインを超えると確定申告をして増えた分の税金を納めなくてはいけません。実際どのくらいかかってしまうものなのでしょうか。
今回は実際の副業の月収やそこに伴う税金についてみていきましょう。
目次
副業って結局どのくらい稼げるの?
マイナビ転職が2020年に行ったアンケートによると会社員(正社員)・公務員800人の平均副業月収は59,782円。約6万円です。
これを多いとみるか少ないとみるかは人によっても違いそうですが…。
ちなみに同アンケ―トでは副業で得たい希望月収もアンケートしており、132,546円とのこと。希望する月収に比べると平均月収は半分以下にとどまっています。思っているよりも稼げないというのが副業の本音ということでしょうね。
ただし、副業の月収には経験年数というものがかなり深く関わっています。スキルをあらかじめ持っている人は別として、はじめは月収1万円稼ぐのにも多少の時間が掛かります。
正直、本業以外の時間を使っているのに、お金にならないとなるとそこでやめてしまう人も多いでしょう。忍耐強く続けて、ようやく平均月収を超えていきます。経験値を積みスキルがあがるほど稼ぎやすくなっていくようです。
副業にかかる税金
副業の税金っていくらからかかる?
副業の税金がかかるのはズバリ、年に20万以上からです。
そもそも、会社員は所得税や住民税、社会保険などを全て会社が計算し天引きで支払いをしています。給料明細などに書いていますし、年末になったらやってくる年末調整などで税金の計算をし直して還付金が返ってくることなどもありますよね。
そういった税金は全て所得に応じて納めています。副業をしたら当然その増えた所得分、払うべき税金も増えてくるので、自分で確定申告をして税金を納めなければいけません。
ただし、冒頭で書いた通り、副業で稼いだ所得は雑所得と見なされ年間20万円までは税金がかからず申告の必要もありません。年20万円というと、月で2万円弱。最初に見た副業の平均月収が約6万円ほどですから、平均月収ほど稼いだ場合は基本的に税金を払う必要があるということですね。
納める税金の計算方法は?
では、実際にどのくらいかかるのか、気になりますよね。実際の例を見ていく前に、税金の計算方法のしくみについて知っておきましょう。
税金は本業での所得と副業での所得を合わせた金額から計算されます。
ちなみに副業の所得について、所得=収入ではありません。所得は収入から必要経費を差し引いた金額のこと。ネット系の副業であればあまり関係ないかもしれませんが、経費が掛かる副業であれば収入から必要経費を差し引いた金額で計算しましょう。
例えば所得税については以下の計算方法で計算されます。(収入が本業と副業のみの場合)
所得税の課税率は収入が上がるほど高くなるしくみ。稼げば稼ぐほど、税金で払う率が高くなってしまいます。
実際に増える金額はこれ!副業収入額で変わる税金額
では実際に今の払っている金額から、どのくらい税金が増えるのか見ていきましょう。
縦の軸:今の本業の年収
横の軸:副業の年収
20万 | 70万 | 100万 | 150万 | 200万 | |
100万 | 1.3万円 | 8.9万円 | 13.2万円 | 20.8万円 | 28.3万円 |
200万 | 3万円 | 10.5万円 | 15万円 | 23万円 | 33万円 |
300万 | 3万円 | 10.5万円 | 15.7万円 | 26万円 | 36万円 |
400万 | 3万円 | 12.7万円 | 18.7万円 | 29万円 | 42万円 |
500万 | 4万円 | 14万円 | 21万円 | 36万円 | 51万円 |
600万 | 4万円 | 18.2万円 | 27万円 | 42万円 | 57万円 |
700万 | 6万円 | 21万円 | 30万円 | 45万円 | 60万円 |
800万 | 6万円 | 21万円 | 30万円 | 45万円 | 60万円 |
(例)本業年収400万円のサラリーマン
副業で年70万円稼いだ場合:税金が約127,000円増加
副業で年150万円稼いだ場合:税金が約290,000円増加
サラリーマンの平均年収は今400万円ほどです。最初に見た副業の平均月収を年換算すると約70万円。つまり、普通のサラリーマンが普通に副業すると確定申告で127,000円分の税金を支払わなければいけないということです。
月に6万円収入を得てその内1万円ちょっと税金がかかるというのは世知辛いですね・・・。
まとめ
副業の平均月収や、副業をしたときに増える税金額についてみてきました。
【ポイントまとめ】
・副業の平均月収は約6万円
・税金は年20万円以上からかかる
・年収400万円の人が副業平均値ぐらい稼ぐと、増える税金額は13万円弱
やればやる分だけ稼げると言いたいところですが、意外とかかってしまう税金。
だからこそ時間効率よく収入を増やせる副業を探したいものです。
【所得税の計算】
①給与収入ー給与所得控除(収入によって変わる)=給与所得(本業の所得)
※給与所得控除は収入で変わる
②雑収入ー必要経費=雑所得(副業の所得)
③(給与所得+雑所得)—所得控除=課税所得
※所得控除は配偶者などの扶養者に数などで変わる
④課税所得×課税率=所得税
※課税率は所得が高いほど高い