投資というと、多くの人が株式や投資信託、不動産などを思い浮かべます。しかし投資の世界には、リスクを抑えつつ着実に資産を増やす方法も存在します。
その代表格が「日本国債」です。国債は難しそうに感じるかもしれませんが、実際には非常にシンプルで、初心者にこそ適した投資対象といえます。
ここでは、日本国債を買うべき理由を分かりやすく解説していきます。
目次
国が発行するため「信用度」が高い
日本国債とは、日本政府が資金を調達するために発行する借用証書のようなものです。
国がお金を借りて、その代わりに将来利息と元本を返すと約束しています。企業が発行する社債や株式と違い、国が発行するため「信用リスク」が極めて低いのが最大の特徴です。
日本は世界でも有数の経済大国であり、税収や国の資産を背景に返済能力を持っています。
そのため、元本が返ってこない可能性は非常に低く、投資初心者が安心して資産を預けやすい商品といえます。
銀行預金より有利になることがある
銀行の普通預金金利は、現在ほとんどゼロに近い状態です。
定期預金でも0.002%や0.01%といった非常に低い水準にとどまっています。
これに対して日本国債、特に個人向け国債（変動10年型や固定3年・5年型）は、最低金利が0.05%に設定されています。つまりどんなに金利が低くても0.05%は保証される仕組みです。
小さな差ではありますが、まとまった資金を預ける場合、長期的には大きな違いとなって表れます。
「預金よりも少しでも利回りを良くしたい」という人には、国債が魅力的な選択肢になるのです。
満期まで保有すれば「確実に」利息がもらえる
株式や投資信託は値動きによって損をする可能性があります。
しかし日本国債は、満期まで保有すれば必ず元本と利息が支払われます。
これは「確実性」を重視する初心者にとって大きな安心材料です。
例えば個人向け国債の変動10年型は、金利が市場動向に応じて変化する仕組みですが、どれだけ市場金利が下がっても最低保証があるため損をする心配はありません。
「投資は怖い」と思っている人にとって、心理的ハードルを下げてくれる存在です。
1万円から購入できる手軽さ
投資というと「数十万、数百万単位で資金が必要」と思われがちですが、日本国債は1万円から購入できます。
これは初心者にとって大きな魅力です。無理のない範囲で始められるため、投資デビューにもぴったりです。また途中で解約したい場合も、発行から1年経過すれば中途換金が可能です（その際、直近1年分の利息は受け取れない仕組みですが、元本割れはありません）。
分散投資の一部として効果的
投資の基本は「卵を一つのカゴに盛るな」という考え方、つまり分散投資です。
株式や投資信託に資産を集中させると、相場が下がった時に大きな損を抱えるリスクがあります。そこで一部を安全資産である国債に振り分けることで、全体のリスクを抑え、安定した運用ができます。
初心者にとっては「資産を守る」という感覚を学ぶ上でも、日本国債は分散投資の入門教材として最適なのです。
金利上昇時のメリット
特に「変動10年型」の個人向け国債は、市場金利が上昇すればそれに連動して利息も増えます。今後、日銀が政策を転換し金利が上がる局面が来れば、預金では得られない利息を受け取れる可能性があります。
インフレが進む局面では特に国債の存在価値が高まります。
相続や贈与でも安心
日本国債は国が保証しているため、相続や贈与の際にも扱いやすい資産です。銀行に預けるのと同じ感覚で、資産を安全に次の世代へ残すことができます。
特に高齢の方が資産を守りたい場合や、子どもに少しずつ資産を移したい場合などにも適しています。
投資体験を積むための第一歩
国債を買うことは、単に資産を守るだけでなく「投資を体験する」きっかけになります。
証券会社や銀行を通じて購入手続きを行うことで、金融商品に触れる感覚を養うことができます。
「まずはリスクの少ない商品で投資に慣れる」という点でも、日本国債は大きな役割を果たします。
まとめ
日本国債を買うべき理由は、
- 国が発行するため信用度が高い
- 銀行預金より有利な利回りが期待できる
- 満期まで保有すれば確実に元本と利息が得られる
- 1万円から購入できる手軽さ
- 分散投資でリスクを抑えられる
- 金利上昇局面で利息が増える可能性
- 相続や贈与にも安心して使える
- 投資の第一歩として最適
といった点に集約されます。
投資にはリスクがつきものですが、その中で日本国債は最もリスクが低く、初心者にとって心強い選択肢となります。「資産を守りつつ少しでも増やしたい」「投資を始めたいけれど怖い」という人にこそ、日本国債はおすすめできる金融商品なのです。
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