SNSや都市伝説系のYouTube、匿名掲示板などを中心に広まっている話題の一つです。結論から言えば、この予言には科学的根拠や公的な裏付けはまったくありません。
しかし、なぜこのような日付が注目され、信じる人々が現れるのか、その背景や影響について丁寧に考察していきます。
目次
この予言の出どころは?
この「2025年7月5日 日本滅亡説」は、もともと海外の予言やネット発の陰謀論、あるいはフィクション作品などをベースにした都市伝説として拡散されたと考えられます。
特に多く言及されているのが、以下のような情報源です。
🔶「私が見た未来」たつき涼
漫画化のたつき涼さんによる書籍に7月5日に見た予言という事で2025年の7月に台湾沖で地震が起きるといった内容が流布されています。
◆ ジーン・ディクソンやノストラダムスの影響
20世紀に活躍した予言者たちの名前が頻繁に引用されますが、実際には彼らの予言に「2025年7月5日」など具体的な日付は存在していません。ただし、**ノストラダムスの「1999年滅亡説」が外れた後の“次の予言探し”**の流れで、多くの陰謀論者やネットユーザーが新たな“滅亡日”としてこの日付を選んだと見られます。
◆ イルミナティカードとの関連性
一部では、アメリカのカードゲーム「イルミナティ・カード」に描かれた災害・テロ・戦争のイラストが「未来を予言している」と信じられており、その中の一枚が「2025年の災害と一致する」とする主張があります。中には「富士山噴火」「南海トラフ地震」などを暗示しているという説も見受けられます。
◆ 「未来人」の書き込み
日本の匿名掲示板「2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)」やX(旧Twitter)などでは、「未来人」と名乗る人物による投稿が都市伝説の火種になることがあります。たとえば「2062年から来た未来人」とされる人物が「2025年に大変なことが起きる」と示唆したとされ、それが「7月5日」と結びつけられていったのです。
予言の内容
この「日本滅亡予言」はさまざまなバリエーションで語られます。以下は主に噂されている内容です:
- 南海トラフ巨大地震が発生する
- マグニチュード9級の大地震が日本列島を襲い、津波とともに多くの都市が壊滅。
- 富士山の大噴火が起こる
- 火山灰が首都圏まで到達し、物流・交通・通信が麻痺。
- 第三次世界大戦が始まる
- 地政学的リスクが高まる中、日本が戦場になるというシナリオ。
- UFOによる襲来や宇宙からの災害
- 小惑星衝突や宇宙人との接触など、SF的な話もあります。
- 政府の陰謀による人工災害(HAARP、気象兵器など)
これらの話は根拠が極めて薄く、科学者や政府機関も一切認めていません。にもかかわらず、人々の不安や興味を煽るかたちで拡散されています。
なぜ人はこうした予言を信じるのか?
◆ 不確実な時代への不安
現代社会では地震、異常気象、パンデミック、戦争など、さまざまな不安材料が日常にあります。未来が読めないとき、人は予言や都市伝説のような“語られた未来”にすがりつきやすくなります。
◆ SNS時代の「共鳴」と拡散
TikTokやYouTubeなどの短尺動画で「信じるか信じないかはあなた次第」といった演出がされることで、半信半疑でも一気に広がってしまいます。さらに、同じ話題を信じるコミュニティが形成され、疑似的な“真実感”が醸成されます。
◆ 遊び・フィクションとしての楽しみ
実際には多くの人が本気で信じているというよりは、「面白いネタ」として語ったり、「何かが起きるかも」とワクワクする感覚を楽しんでいる面も大きいのです。
実際の科学的見解は?
日本列島は地震大国であり、南海トラフ地震や首都直下型地震の発生確率は高いとされています。ただし、気象庁や地震調査委員会は、「地震の正確な日時を予測することは現代の科学では不可能である」と明言しています。
同様に、富士山の噴火予知についても、現在の観測データでは差し迫った危機は見られません。
まとめ
「2025年7月5日に日本が滅亡する」という予言は、明確な根拠があるわけではなく、ネット上の噂や都市伝説として拡散されたものです。
人々が不安な社会状況や未来への恐れの中で、こうした話に引き寄せられるのは自然なことですが、大切なのは事実とフィクションを見極める力です。
私たちは、不安を煽る情報に振り回されるのではなく、正確な知識と冷静な判断をもって日々を過ごすことが求められています。
予言よりも、今ここにある現実に目を向け、防災意識を持ち、自分の身を守る行動を心がけることが本当に大切なことなのです。
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